このところ、アメリカによるシリアアサド政権に対するトマホークミサイルでの攻撃、それに対するロシアや中国、北朝鮮の反応などが毎日のようにメディアを賑わせています。

トランプ大統領は大統領選が終わるまではグローバリズムには否定的で、米軍はアメリカ国民の安全と利益を守る事に専念し、中東や東アジアの治安維持は同盟国に負担させてアメリカの負担を軽減する、と言う方向性を打ち出していました。

ただ、大統領に就任後はこの方針を180°転換させて、中国や北朝鮮、ロシアへの圧力を急激に高めており、今回のミサイル攻撃も中国や北朝鮮への強いメッセージであると同時に、北朝鮮に対する攻撃の予行演習であると言われています。

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また、大統領選挙期間中のロシアとの接触について、FBIが本格的に操作を開始しており、日本では全く報道されていませんが、アメリカではトランプ大統領の弾劾罷免の可能性が新聞等のメディアで報道されているそうですので、このロシアとの関係性の否定と、戦争状態に持っていく事でこの問題から国民の目を逸らす目的もあるようです。(参議院議員 青山繁晴氏談)

10分16秒から~

 

「世界の警察をやめた、弱いアメリカの象徴」と揶揄されていた、決断力の乏しいオバマ前大統領とは違い、即断即決の男トランプ大統領ですが、どうやら年内には北朝鮮への先制攻撃が行われる可能性がかなり高まっているようです。

カールビンソンを朝鮮半島に派遣

カールビンソンは90機の艦載能力を誇る、アメリカのニミッツ級原子力打撃空母で、全長333m、全幅76.8mとアメリカの空母の中でも最大級の空母ですが、今年の2月ごろから南シナ海での中国海軍の監視任務に就いていました。

本来であればそこからオーストラリアに向かう予定だったのですが、急遽航路を変更して北朝鮮に向かっています。

カールビンソンの戦力

艦載機はF/A-18などの航空戦と地上への爆撃をバランスよくこなせる戦闘攻撃機が中心のようですが、一般的にはカールビンソンを含むアメリカの空母を撃沈出来る能力を持った国家はないと言われています。

 

空母自体がその名の通り、動く航空基地のようなもので空母自体には大した戦闘能力はありませんが、カールビンソンの取り巻きのイージス艦や原子力潜水艦、哨戒機などによる索敵・防空能力は数百キロにも及び、敵国の航空機やミサイルに対する鉄壁の防御網を誇ります。

唯一、海上自衛隊の潜水艦は世界での最高の静粛性と乗組員の練度を誇っている為、演習においては米空母の撃沈判定を何度も出しているようです。

従って、カールビンソンを洋上で撃沈出来る能力を持つのは、日本の自衛隊だけと言えそうです。

つまり、北朝鮮にとってはカールビンソンが朝鮮半島に派遣されるという事は、瞬時に防空能力を無力化されて、自由に航空機の爆撃やミサイルの着弾を許す事を意味します。

アメリカがその気になれば明日にでも平壌に爆弾の雨を降らせることが出来るという事ですから、最大の脅威です。

余談ですが、カールビンソンは過去に日本の佐世保や横須賀にも何度か寄港しており、その度に非核三原則に基づいた批判がなされていますね。

当然、核ミサイルも搭載しているのでしょうから。

カールビンソン自体は起工が1974年で1982年の就航となっていますので、設計思想自体は40年以上前の物です。

それでも事実上は不沈空母状態になっているので、このような空母を何隻も保有しているアメリカの軍事力は、まだまだ他国の追随を全く許さないと言っても良いでしょう。(オバマ政権時代には弱いアメリカ~などど揶揄されていましたが)

アメリカが北朝鮮に先制攻撃を仕掛けたら?

ヤフーニュースのコメント欄などでは、まるで他人事のようなお気楽なコメントが目立ちますが、実際にアメリカが北朝鮮に先制攻撃を仕掛けた場合、北朝鮮のターゲットは日本の米軍基地です。(これは北朝鮮が公言しています)

従って日本も相当な打撃を受ける可能性があります。

カールビンソンなどの空母打撃群によって、レーダー施設や航空機などの防空戦力に対しては短期間で壊滅的な打撃を与えられるそうですが、そもそも北朝鮮の軍事的な脅威は航空戦力ではありません。

北朝鮮の軍事的な脅威は、第一に核ミサイル、第二に毒ガスを搭載した中・長距離ミサイル、第三に圧倒的な陸軍兵員数、第四に韓国や日本に潜伏させている特殊部隊や工作員などです。

米軍基地が標的であると言っても、戦争時には自衛隊は米軍の護衛や補給任務などの支援を行いますから、北朝鮮が日本を敵国指定しても全く不思議はありません。

東京に核ミサイルが飛んでくる可能性もある

ミサイルに搭載出来るほどの小型の核弾頭は、既に開発済みである可能性も指摘されており、もしそれが事実であれば、日本全土が核ミサイルの射程範囲に収まります。

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パトリオットなどの防空システムは、ICBMなどの大気圏外に出てから再突入を行うミサイルに対してはほぼ無力と言われていますので、防ぐ手立てはありません。

衛星で核ミサイル発射の兆候を認めたら叩くという手もありますが、移動式の発射台や潜水艦からの発射だと対応不可でしょう。

もちろん、核ではなく毒ガスや生物兵器による攻撃もあるでしょう。

日本に潜伏している工作員がテロを起こすかも知れない

メディアが敢えて報道しないので、政治や社会・国際情勢に興味がない人は知らないと思いますが、スパイ防止法のない日本には多くの北朝鮮・中国の工作員が潜伏している筈です。

北朝鮮が日本国内から韓国内の工作員を操っていた! 明かされた情報機関「225局」活動の一端とは
北朝鮮は過去、多くの日本人を拉致したことが明らかになっている。日本を舞台にした諜報事件が数多く発生。戸籍を乗っ取り、日本人に成りすます「背乗り」で暗躍した工作員もいた。不正輸出事件が度々摘発され、核・ミサイル開発につながる先端技術を標的にしているとの指摘もある。

ただ、日本はスパイそのものを取り締まる法制度はなく、工作活動を把握しても軽微な容疑での摘発にとどまるケースは多い。出入国は比較的容易で通信などのインフラも発達している一方、諜報活動の組織解明に威力を発揮する通信傍受は制限されている。朝鮮半島は地理的に近く「工作活動の拠点に格好のロケーション」(捜査関係者)だ。

北朝鮮の工作員によって、少人数で多くの人を殺傷出来る「毒ガス」や「生物兵器」が、人口密集地である東京でテロに使用される可能性は高い、と指摘している専門家もいますが、政府も世論もあまり本気で受け取らずに対策を講じていないようです。

北朝鮮の圧倒的な兵員数

北朝鮮は兵器の性能は悪いものの、兵力は70万と非常に多いのが特徴です。

因みに2016年のデータでは中国が230万、アメリカが140万、ロシアが140万、韓国が63万、日本は25万となっています。

在日・在韓米軍を合わせて6.2万、韓国が63万ですので、兵員数では北朝鮮と同等です。

 

クリントン政権など、過去のアメリカの政権下では北朝鮮に対する先制攻撃が検討されてきましたが、シミュレーションの結果米軍と韓国軍、韓国在留の軍属の家族や韓国の民間人の犠牲者数が第二次大戦や朝鮮戦争に匹敵するとのシミュレーション結果から見送られてきた経緯があります。

開戦から3ヶ月で在日・在韓米軍6.2万人のうち5.2万人の死傷、韓国軍は49万人の被害、民間人は100万人の犠牲者との見積もりです。(中国の参戦がありきのシミュレーションなのかは不明)

これは随分前のシミュレーションですし、兵器の性能データなどはかなり適当に入力されたもののようですので異論は多いようですが、何れにせよ如何に世界最大の軍事力を誇る米軍であっても、おいそれとは北朝鮮を攻撃できない理由があった訳です。

その繰り返しで北朝鮮が核を手にしてしまったという結果を招いています。

例えば、現時点でカールビンソンなどの空母打撃軍からの空爆を実行すれば、北朝鮮はすぐさまソウルにミサイル攻撃を主体とした激しい報復を行うでしょう。

38度線の国境からソウルまでは40Kmしかありませんので、ミサイルだけでなく陸上部隊での電撃攻撃もあり得ます。

アメリカは航空戦力による一方的な打撃は大好きですが、自国の兵士に犠牲が出るような陸戦はアフガニスタンやイラクなどの対テロ作戦で懲りていますし、あまり前向きでないというのが本音でしょう。

 

金正恩などの中枢を特殊部隊による攻撃で殺害するような「斬首作戦」などがメディアで取り上げられていますが、金正恩を殺害したところで戦争が終了する訳ではないと指摘する専門家もいます。

北朝鮮はそんなに簡単には無力化出来ないという事です。(出来るなら核を持つ前にとっくにやっている)

最悪の事態になった時に個々が出来る事

北朝鮮を追い詰めると何をしでかすか分からない恐ろしさがあります。

ここまでで見たように日本への核攻撃や毒ガス・生物兵器によるテロもあり得ない話ではありません。

特に狙われ易いのは東京などの人口密集地帯ですが、いつ起きるか分からない事態ですので、東京に行かなければ良いという対策は非現実的です。

従って個人個人が出来る対策は、核ミサイルが発射された場合(発射から7~8分で着弾)、地下鉄の駅など、出来るだけ地下の深い部分に避難する、などの対策が考えられます。

毒ガス・生物兵器については、これはもう逃れようなないですね。

ガスの濃度や種類によってはガスマスクが有効なケースもありますが、常に持ち歩くことは現実的には出来ませんので、ハンカチなどで鼻や口を覆うくらいの対応でしょうか。

何れにしても、米軍による北朝鮮への先制攻撃は、日本も無傷ではいられない危険性を大いにはらんでいる事を知っておいた方が良いでしょう。

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